灸師という資格を取ってみたところで、、
国家資格である灸師の私が、一体何ができるのか。
灸師の役割は、一人ひとりが「すこやかに生きる」ための「カラダづくり」をお灸で実現することです。
一般的に西洋医学は「治療」に重きを置くのですが、東洋医学は「未病」の段階で「カラダづくり」にアプローチをします。「カラダづくり」とは、一人ひとりが持っている「自然治癒力」を高めることであり、日ごろのセルフケアにより、病気にならないカラダを維持することです。
お灸の歴史は古く、2000年以上も前の中国まで、時代はさかのぼります。平安時代には、日本でも灸治療は貴族の間で施されていました。また江戸時代には、松尾芭蕉が「奥の細道」で「足三里」のツボにお灸をすえていることが記述されており、旅路のお供に、お灸が欠かせなかったとのことがわかります。
灸治療が民間療法として広く普及していたという事実から、お灸による養生には、「カラダづくり」に一定の効果があると考えられるでしょう。とはいえ、お灸が以前のような身近な存在ではなくなってしまった現代では、残念ながら日ごろの生活の中でお灸に触れる機会が激減してしまいました。
お灸って何?
お灸は、火を使ってモグサを燃やし、カラダを温めることで、体内の循環を良くします。そのため、お灸をすえる際には、線香やモグサから煙が出たり、体表に熱を加えることによる火傷のリスクもゼロではありません。ゼロリスクでお灸を扱うことはできませんが、しかしながら、それらのリスクをコントロールしながら、お灸を楽しむことは可能です。
特に、これから寒くなる季節なので、日々の生活にお灸の効果を取りいれられたら良いですね。寝る前に、睡眠によいツボにお灸をすえるというのも一案です。お灸で小さな幸せを手に入れられる生活も素敵ですね。
なお、睡眠とお灸については、別途お伝えしたいと思います。
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