タイパとタイマ
最近、よく耳にするタイパことタイムパフォーマンス(かけた時間に対する効果)について議論されますが、もっと重要だと思うのは、タイマことタイムマネジメント(時間のマネジメント)です。特に、正しく時間を認識できないことによる遅刻は、社会的にも厳しい目を向けられます。
腹時計が時間を刻む
私の周りにも、毎日だいたい同じ時間になったらお腹が空くので、時計を見なくても時間がわかるって方がいます。毎日の生活リズムが一定だと、時計が必要ないような日々を送ることができます。その方は腹時計も毎日決まった時刻にぐっーとなって、食事の時間を教えてくれます。
腹時計ってどこにある?
そもそも腹時計はヒトのお腹に備わっているのでしょうか。胃の中?腸の壁?に時計があるのでしょうか?実は、マスタークロックは、ヒトの脳の中に存在します。そしてカラダの中には、生殖細胞を除くすべての細胞には体内時計があると考えられています。マスタークロックは1日に一回、光によってリセットされ、全細胞が持っている時計にシグナルを送り、脳とカラダの細胞を同調します。マスタークロックが正しく時を刻むには、光が重要な役目をはたしています。
ヒトは光によるマスタークロックだけではなく、食事によっても体内時計をリセットしています。それが腹時計です。どうやら腹時計は、マスタークロックとは別の脳の中の体内時計が作用しているようです。マスタークロックも腹時計も、どちらもカラダの細胞ではなく脳の中で時間が刻まれて、細胞にシグナルを送ることで、体内時計を調整しています。
灯りと明かりのバランスを
現代は電気に囲まれて生活をしています。太古の時代から自然の光から取り入れていた明かりも、今では電気による灯りにとって代わりました。いつでもどこでも人工的に灯りを取り入れられる生活では、ヒトのマスタークロックは正確に時を刻むのが難しくなりました。しかし、灯りも自分の意識次第で、照度をコントロールすることができます。
まずは、部屋の照明はなるべく自然の光を補完する程度の明るさに設定し、マスタークロックの働きを阻害しないようにしたいですね。例えば、部屋の灯りは蛍光灯よりも、オレンジ系の灯りに電灯を変えるだけでも、マスタークロックには良い影響を与えます。
食事の時間で腹時計をリセット
腹時計もまた、生活習慣を少し改善するだけで体内時計を正しく刻むことができます。だらだらと間食をするのを止め、毎日一定の時間に食事をとりましょう。お腹が空いたから食事をするのではなく、食事をする時間にお腹が空くように腹時計を修正すれば、自然と体内リズムが一定になるでしょう。時間を大事に使いたいと思うのであれば、まずは時間を正しく刻むところから始めましょう。
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