日本小児保健学会によると22時以降に寝る子供が年々増加し、1歳児から6歳児まですべての年齢層で生活が夜型傾向になり遅寝遅起きが問題となっていることが明らかになりました。また厚生労働省によると現代日本は、こどもでも4-5人に1人が睡眠になんらかの睡眠の問題を抱えており睡眠に満足していない状況にあるそうです。将来その子供たちが睡眠障害を抱えたまま大人になると、日本の社会は一体どうなってしまうのでしょうか。
学童期以前の3-5歳児では、22時以前に就寝し1日10時間以上の睡眠時間を確保するのが望ましいとされています。とはいっても共働き世帯では22時以前に就寝させるのが現実では難しいのかもしれません。実際に、日本のお母さんの帰宅時間と子どもの就寝時間には正の相関があります。つまり、お母さんの帰宅時間が遅いほど、夕食やお風呂の時間も遅れ、その結果として子どもの就寝時間も遅くなるのです。(日本のお父さんの帰宅時間と子どもの睡眠にはなにも相関がみられないのですが、それも残念ですが事実です。)
では一体どうすれば10時間の睡眠時間を確保すればいいのでしょうか。まずは、夜間睡眠だけでは不足する睡眠量は昼寝で確保するのがいいと思います。例えば夜の21時に就寝し朝の6時に起きた場合、足りない睡眠量の1時間分は昼食後の昼寝で確保すればいいのです。親は子どもの就寝時間を重視する生活をすると選択するならば、家事などは朝早く起きてやるか、子どもが寝てからやればいいと思います。結果として睡眠量を確保できた子どもは寝つきや寝起きが良くなって、親は子育てに費やす時間が減り、その分だけ自分の時間が増えるでしょう。
そこで重要なのが、睡眠量と睡眠時間帯を平日と週末で一定に保ち、生活リズムを乱さないことです。週末でも就床・起床時間と睡眠量は変えず、もし平日の昼寝の習慣があれば、その習慣も崩さないのが理想です。そのように生活リズムを一定にすれば、週明けも子どもは朝から元気が一杯に活動するでしょう。
そして1人ひとりのこどもに合った睡眠習慣は、親が整えます。その子にあった適当な睡眠量はその子の「寝起きの気分」や「日中の眠気」から調節しましょう。子どものころからメリハリのある生活を送ることで、生涯に亘るその子の規則正しい生活リズムを確立させましょう。
そこで「早寝・早起き・朝ごはん全国協議会」では、3つの早く寝るためのポイントを提示しています。
それは第一に、早起き+外遊びです。いきなり早く寝るより、まずは早起きから取り入れ、昼間にたっぷりの日を浴びて外遊びをして程よく疲れて、早く寝ます。
次に、暗く静かな環境をつくります。寝る1時間前には明るい光や音による刺激を避け、脳をリラックス状態にしましょう。
最後に、毎日同じ時間、同じ流れで眠るように促しましょう。一旦眠りまでのサイクルを確立すれば、無理なく睡眠に誘うことができます。今の生活の中で1つでも取り入れられそうなことがあれば、まずは実行に移してください。
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