top of page

将来のパフォーマンスを決める鍵。認知症予防に「7時間睡眠」が必要なワケ

  • 執筆者の写真: Naoko Suga
    Naoko Suga
  • 7月9日
  • 読了時間: 2分

「今日も忙しかった…もう少しだけ頑張ろう」

日々のタスクに追われ、つい睡眠時間を削ってしまう。そんな経験はありませんか?特に若い頃は、睡眠を犠牲にしてでも仕事や勉強に打ち込むことが、成功への近道だと考えがちです。

しかし、「人生100年時代」といわれる現代において、その考え方は大きなリスクをはらんでいます。目先の成果と引き換えに、実は将来にわたるご自身のパフォーマンスを下げてしまっている可能性があるのです。


中年期の「7時間睡眠」が未来の健康を守る

近年の研究で、睡眠と認知症の間に深い関係があることが明らかになってきました。特に注目すべきは、中年期(50〜60代)の睡眠時間です。この時期に「一晩7時間」の睡眠をコンスタントに確保することが、将来の認知症リスクを大幅に低減させることが分かってきたのです。

認知症は、脳の機能が低下し始める何十年も前から、水面下で静かに進行するといわれています。つまり、認知症予防は、症状が出るずっと前、まさに今から始めることが何よりも重要なのです。

一方で、注意したいサインもあります。70歳を過ぎてから急に8時間以上眠るようになった場合、それは認知症の初期症状の可能性も指摘されています。これは、中年期までの睡眠不足を取り戻そうとしているのではなく、体の変化のサインかもしれません。


「睡眠を削る」から「睡眠を確保する」へ

「7時間寝たほうがいい」と分かっていても、忙しい毎日の中で実行するのは難しいと感じるかもしれません。そこでおすすめしたいのが、発想の転換です。

「時間を確保するために睡眠を削る」のではなく、「まず睡眠時間を確保し、残りの時間でタスクをこなす」という考え方にシフトしてみましょう。

具体的なアクションとして、今すぐご自身のカレンダーに「7時間の睡眠時間」を予定として書き込んでみてください。あたかも重要な会議のように睡眠時間をブロックするのです。予定として「見える化」することで、「睡眠は削ってはいけない大切な時間」という意識が芽生え、自然と生活リズムが整っていきます。

日中の会議でついウトウトしてしまう、週末に「寝だめ」をしないと体がもたない。これらは、すでに睡眠が足りていない危険なサインです。

未来の自分への最高の投資として、まずは今夜から「7時間睡眠」をスケジュールに組み込んでみませんか?



【参考文献】

Xiong, Y., Tvedt, J., Åkerstedt, T., Cadar, D., & Wang, H.-X. (2024). Impact of sleep duration and sleep disturbances on the incidence of dementia and Alzheimer’s disease: A 10-year follow-up study. Psychiatry Research, 333, 115760. https://doi.org/10.1016/j.psychres.2024.115760


ree

 
 
 

コメント


POWER SLEEPをフォローしてください!

  • Line
  • Instagram - White Circle
bottom of page